今日の症例TODAY'S MEDICAL TREATMENT

ヤマシャクヤク 

こんにちは。本日ご紹介させて頂くのはボタン科ボタン属の山芍薬です。
名前は山地に生える野生の芍薬と言う意味です。環境省の準絶滅危惧種に、複数の都道府県で絶滅危惧種に指定されています。
お花はご紹介のように清楚ですが、実は少しグロです。この実は黒と赤の果実が混在していて、黒い方のみ種があるそうです。
鳥散布と言う用語があり、これは鳥類が実を食べる事で種子が遠くへ運ばれる事です。この時、2色の実が混在していると鳥類の視覚に、より訴える事ができるそうです。これを2色効果と言います。
山芍薬の実は正にこの2色効果を狙っている、と考える文献も少なくないです。しかし、実際は、山芍薬の実は鳥類に限らず、ほとんどの動物に見向きもされなかった、と言う観察結果だったそうです。何故、山芍薬の実は2色なのか?謎は残ったままです。
この鮮やかすぎる実は茶の席で重用されているそうです。
それではお花のご紹介です。

群馬県赤城山中にて5月、姉による撮影。

園芸種の芍薬に比べると確かに地味ですが、山野草としてはこれ以上派手だと人の手の匂いがしてしまうと思います。野生種の人気が高いのも頷けます。

それではまたお会いしましょう。

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