歯科顕微鏡治療、マイクロスコープ治療について②
こんにちは。今朝は寒さで目覚めてしまいました。これから日本海側は大雪の予報も出ており、いよいよ真冬に向かって突き進んでいる感じがします。さて、先日申し上げたように歯科顕微鏡(単にマイクロと略して呼ぶ事も多いです。)は10倍程の倍率ですが、それでも歯の大きさは1cm程度ですから、これが10cmのサイズに見えるのは色々な意味で大きな変化となります。まず第一にこのサイズで使いこなせれば圧倒的に治療の精度が上がります。これが最大のメリットなのですが「色々な意味」とはデメリットも大きいと言う事です。通常の治療の10倍で見えると言う事は変化が大き過ぎ、まさに別世界なので通常の感覚で治療はほぼ行えないのです。マイクロと同じように拡大を目的としたツールである歯科用ルーペも有用ですが、こちらは2倍程度の倍率なので眼鏡の延長として使えます。1cmが2cmに見えるくらいですから、ピントを距離で合わせるコツさえ掴めれば(ルーペにピント調節機能はありません。前後に頭の位置を動かしてピント調節します。)今まで培ってきた治療スキルが充分使えます。しかし、強制的に別世界に放り込まれる歯科顕微鏡、マイクロスコープは悲しいかな、導入したら(買ったら)即治療に使える、とはならないのです。このジレンマについて次回お伝えいたします。
それではまたお会いしましょう。