歯科顕微鏡治療、マイクロスコープ治療について③
こんにちは。肌寒い朝が続いていますが、北風がそれほどでもないせいか、少々汗をかきながら自転車通勤しています。さて、歯科顕微鏡を使うと歯や歯茎がくっきりと10倍程度には大きく見えるので、これを活かせれば超精密な治療が行えるようになります。しかし、10倍も拡大された世界での治療は通常の治療と違い過ぎてそれまで培ってきた治療技術はほとんど使えなくなってしまいます。顕微鏡を使いたいけれど使うと治療自体がスムーズに進まない、このジレンマを解消する方法はそう簡単ではありません。結局、顕微鏡治療に慣れるしかないのですが、まずは顕微鏡の操作自体に慣れる事が必須です。顕微鏡本体を顔の中央に置いて正面を向き、直接患者様のお口の中を診る時の角度とほぼ90°異なるこの治療姿勢にまず慣れなくてはなりません。操作自体に慣れる、言葉では簡単ですが、通常の治療に慣れている者ほど、この違いに戸惑う事になります。加えて、顕微鏡を覗いたまま、治療台の高さ、角度を微調整するスキルはゼロから会得しなくてはなりません。
ショールームで顕微鏡を初めて覗いた日は顕微鏡治療の途轍もない可能性の大きさを感じましたが、その影に隠れた顕微鏡治療の難しさは設置後に思い知らされる事になったのです。
それではまたお会いしましょう。