根管治療と顕微鏡。
こんにちは。あまり日差しのない日でしたが、風もなく穏やかでした。さて、今日のテーマは根管治療と顕微鏡についてです。現在顕微鏡治療を行なっている歯科医院は全歯科医院の1割程と言われています。その内、日常的に使用している医院はその半分以下だそうです。想像ですが、そのほとんどは根管治療での使用だと思います。理由は、裸眼の治療と顕微鏡治療の差が1番大きいのが根管治療だから、と言いたいところですが、根管治療は顕微鏡治療と相性が良いからです。根管治療は器具を大きく動かす必要はないので、たとえば歯を削る治療に比べると、ミラーを使った時に起こる像の上下や左右の反転に対しての対応がし易く、反転像に慣れるのに必要な時間もかなり短くて済むからです。他の治療はまだまだ顕微鏡を使って治療している歯科医院は少ないと思いますが、根管治療で顕微鏡を使用するかしないかは患者さんの歯の命運を分けます。根管治療ではラバーダムは必須ですから、「ラバーダムをした上で、」が顕微鏡治療の頭につきます。ラバーダムをして顕微鏡治療を行えば、裸眼の治療(特にラバーダムなしの)とは比較にならない良い治療環境が得られます。治療結果が違ってくるのは当然の話です。根管治療の本質は根の中のお掃除ですから汚れが見えない、お掃除の進み具合が見えない、では汚れを完全に落とすことは不可能です。顕微鏡治療ではそれが見えるのです。
それではまたお会いしましょう。