歯科顕微鏡はこんな感じです。⑤
こんにちは。今日は朝から春めいた一日でした。来週また寒波が来ると言う予報も出ていますが、春ももう直ぐです。さて、顕微鏡を充分使いこなすには訓練するしかないのですが、専用の器具を使う事もとても重要です。医師の外科手術では顕微鏡を使う場合でも立ったまま行う事が普通のようです。しかし、歯科診療所で立ったまま治療を行う事はまずありませんから、どうしても必要となるのが椅子です。通常、歯科医が使う治療用の椅子はスツールと言われるキャスター付きの丸椅子で、肘掛けや背もたれはないのが普通です。ペダルで座面の高さは自在に変える事ができます。顕微鏡治療では上体をやや前傾にして治療を行うことが多く、その傾き具合は人によってまちまちです。そこで顕微鏡治療用の椅子は座面がやや前傾しており、傾きが変化できるようになっています。傾斜の角度は1度決めてしまえば変えることはほとんどありませんが、自分に合った傾斜角が分かるまでは何度も変えて使ってみるしかありません。そして前傾した上体を後ろから支える背もたれも重要になります。平坦な座面は腰や太腿の裏に負担がかかるので普通のスツールは不向きです。また顕微鏡は視野が狭いので、ほんの僅か動くだけで対象物は視界から消えてしまいます。その為、器具を持つ両手も安定していなければならず、椅子には肘を支える肘掛けが必要になります。この肘掛けも長い方が良いので、顕微鏡用の椅子はちょっと特殊な構造と形をしています。サイズもやや大きめです。
それではまたお会いしましょう。