顕微鏡治療はこんな感じです。⑫
こんにちは。今日は外出していないのですが、昨日よりも寒く感じます、さて、顕微鏡治療でミラーには鏡像現象と並んで厄介なことがもう1つあります。想像できますでしょうか?答えは水滴です。ミラーに着いた水滴とミラーの曇りです。水流を使わなくてもお口の中は常に湿度100%なので、ミラーはとても曇り易いです。曇りを防止する事を防曇(ぼうどん)と言いますが、ミラーの表面に塗る防曇処理剤も出回っていますが、頻繁に使う必要があり、お口の中に薬剤は避けたいので現実的ではありません。また水滴には効果は期待できないと思います。対処法はアシスタントさんに空気を当ててもらう事です。幸い歯科治療台にはスリーウェイシリンジと言う、空気、水、(同時に出すとスプレーになります)を出せる器具が付いています。ミラーに空気を当てると瞬時に曇りを消せます。水滴は強敵で、歯の冷却用に出す水がミラーに当たると水滴となり、瞬く間にミラーの役割をしなくなります。ミラーの位置を水のかからない位置にするのも1つの方法ですが、完全ではありません。場所によっては治療を止めて空気をかけ、確認して治療再開を繰り返すしかない事もあります。水滴が着くとミラーは役に立ちませんが、水の中であればある程度使える事を利用してわざと少し水をミラーに当てるやり方もありますが、やはり像は乱れます。この辺りはアシスタントさんに頼る部分が多く、歯医者と並んでテクニックが必要になります。
それではまたお会いしましょう。